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玻璃の天
評価:
北村 薫
文藝春秋
¥ 500
(2009-09-04)

 北村薫の「ベッキーさんシリーズ」2作目です。このシリーズの3作目が直木賞を受賞したんですよね。

さて、時は昭和8年。花村家の令嬢英子と、その運転手をしているベッキーさんこと別宮みつ子がさまざまな事件の謎を解いていく連作集です。とにかくベッキーさんがものすごくステキです。頭も良く(博識な上に、頭の回転も速い)、体術の心得もあり、銃などの扱いもできる。それでいて落ち着いていて、控えめで、ああ、でもまとう空気は涼やかで、「凛とした」という言葉がこれほど似合う人もいないだろうなあと思います。

今回収録されているのは3編。一番印象的なのは、表題でもある「玻璃の天」です。ベッキーさんがどんな過去を持っているのかが明らかになりますし、昭和9年という時代、日本がこの先どういう道を辿るのかを知っている身としては、かなしい物語でもあったと思います。

ちなみに、ベッキーさんの過去については、「幻の橋」を読むとだいたい予想がつきます。だから驚くというわけではないんですが、「玻璃の天」で、ベッキーさんの苦悩にやるせなさを感じます。その立場に立ったら、どういう選択をするのか。時に相反する理想と感情のどちらを選ぶのか。

そういう意味では、「幻の橋」と「想夫恋」は対照的だなと思いました。両方とも恋人たちが出てくるのですが、成就する、しないではなく、選択というところで対照的だと思いました。もちろん立場の違いもあるのですが。「想夫恋」は恋人同士の行く末までは描かれていませんが、幸せになって欲しい二人ではあります。

読みやすいですが、こころに沁みます。ベッキーさんのように凛とありたいと思い、英子のようにまっすぐでありたいと、思ってしまいました。

| BOOK | 23:37 | comments(1) | trackbacks(1)
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| | 2010/07/20 12:23 PM |
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