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下妻物語・完
 中島哲也監督の映画を見て、前作『下妻物語』にハマりました。これで嶽本野ばらを初めて読みました(というかこれしか読んでいない…)。なによりも、純情おバカヤンキーののイチゴと、超毒舌マイペースロリータの桃子の掛け合い漫才(にしか見えないやり取り)がものすごく面白いです。桃子視点で描かれてることもあり、イチゴ以外にもことごとく突っ込みまくる桃子が痛快で、電車の中(私の読書時間の大半は通勤中)で笑いそうになって必死にこらえていました。

さて、大筋としては、桃子とイチゴが東京から下妻に帰るバスの中で、ヤクザのおっさんが殺されます。殺されたヤクザが、イチゴのあこがれの亜樹美さんの知り合いだったり、気がつけばイチゴが犯人にされかかったりしていて、図らずも?桃子は犯人探しに乗り出すというか、好奇心丸出しで警察に茶々を入れるというか…なんですが、正直殺人事件の犯人探しはちょっといまいちです。刑事を手玉にとる桃子や、ジャスコの警備員セイジ(亜樹美さんの亡きダンナ、竜二のダチ)に恋するイチゴの純情とか、セイジとイチゴのトンチンカンな推理とか、それに突っ込む桃子のほうが面白いし、それがメインなんだろうなと思います。

殺人事件は解決しますし、犯人もわかるのですが、そのへんの事情よりも、桃子とイチゴが新しい一歩を踏み出すときのほうがよほど切なかったりします。セイジや亜樹美さんが割り込んでこようと、桃子とイチゴの間はなんだかんだいって誰も入り込めないんだなあと思いました。クサすぎるセイジのこっぱずかしい台詞をさんざんバカにする桃子ですが、そんな桃子もイチゴに対しては(いつもはさんざんおちょくっていても)、クサい台詞を吐いてしまうあたりがなんだか友達だなあと思うのです。

それと、この物語を読んでいると、無性におしゃれがしたくなります。桃子は「BABY, THE STARS SHINE BRIGHT」をこよなく愛するロリータ少女です。お出かけするさいの衣装が、こと細かに描写されるのですが、ロリ服には全く興味がない私でも、ついついまじめにどんな衣装か想像してしまいます。いろんな衣装をとっかえひっかえしている桃子は読んでいても楽しいです。ロリ服は着ませんが、いろいろとっかえひっかえ洋服を着てみたい〜と思うのです。洋服のコーディネイトを考えるのって楽しいですよねえ。

「完」とあるので、桃子とイチゴの物語はこれで終わりなんでしょうね。『下妻物語』のほうがやはりインパクトがあって面白かったかなと思いますが、パワフルなオンナノコたちに元気がもらえる作品だと思います。
| BOOK | 23:27 | comments(1) | trackbacks(1)
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| - | 2010/11/15 3:06 AM |
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下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件 嶽本野ばら
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