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サクリファイス
評価:
近藤 史恵
新潮社
¥ 460
(2010-01-28)

実は『Story Seller』に掲載されていた外伝を先に読んでいたので、切なさが倍増してしまった気がします。改めて外伝も読み直しましたが、輪をかけて切なくなってしまいました…

『サクリファイス』は冒頭から事故のシーンで始まります。不穏すぎる始まりです。

主人公の白石誓(チカ)は自転車ロードレースの選手で、「チーム・オッジ」に所属しています。エースの石尾豪はライバル候補を潰したという噂のある選手で、普段は無口で正直何を考えているかわからないタイプ。チームの先輩たちから聞く噂と、必要以上に語らない石尾の間で、チカは石尾に対しての評価をしかねたまま、ヨーロッパ遠征を迎えます。
このあたりまでは、読んでいる私も、最初の事故のシーンに引きずられるように、妙に不安を抱えていました。

そして、ヨーロッパでの、リエージュ・ルクセンブルクで起こった悲劇。その後に明らかになるサクリファイス(犠牲)の意味。読み終わった後は呆然としてしまいました。なんだか心を持ってかれた気分でした。

自転車ロードレースはそもそも、一人のエースのためにアシストが犠牲になるというシステムです。エースが勝利をするために、アシストは動くのであって、アシストの働きが記録に残ることはありません。名前が残るのはエースのみなのです。

そんな競技に関わる選手たちの、プライドのぶつかり合い、嫉妬や挫折、それらが元になって起こる裏切りなどの人間ドラマが繰り広げられます。それに加えて、レースでの選手同士の駆け引きや戦略などもかなり面白くて、夢中になって読んでしまいました。270ページ程度の本ですし、一気読みをお勧めします。というか次が気になって仕方がなかったです。

ただ、チカがずっと引きずっていた恋の相手、香乃についてはどうも魅力が伝わってきませんでした。自分から振っといてそりゃねーじゃん、と思ったのが正直なところ。というよりも、あんまり物語に必要なかったかも…(まあいろいろトリガーにはなっているんだけど、香乃じゃなくても良かったかも、という気はします)。

ちなみに、続編『エデン』が3月に出るそうで、外伝も次の『Story Seller』に載るようです(近藤史恵のブログによると、外伝は3作目で終了らしい)。
| BOOK | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0)
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