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レンタネコ
JUGEMテーマ:映画館で観た映画

荻上直子監督の最新作です。たくさんの猫と住んでいるサヨコは、寂しい人に猫を貸し出す「レンタネコ屋」をやっています。レンタル料は格安だし、借用書も割とおおざっぱな感じですが、サヨコはちゃんと相手を見て貸すかどうかを判断しています。

猫たちをレンタルするのは、夫と飼い猫を亡くした孤独な老婦人と、単身赴任中なのに、家族に邪険にされていると悩むサラリーマン、自分が「Cランク」だと思い、自分のいる意味を見いだせないレンタカー店の受付嬢です。みんな心にぽっかりと穴があいて、それゆえに寂しさを抱えているのです。

サヨコ自身、猫はたくさんよってくるのに、人はよってこない、というのが悩み。「結婚したい」とか半紙に書いて貼るものの、そんな気配は全くない。隣のおばさんにツッコミを入れられる始末。そんな日常を繰り返しているうちに、サヨコ自身も懐かしい相手と再会するのです。

ふんわりと温かい映画です。サヨコと猫をレンタルする人との一連のやり取りが同じパターンで繰り返される構成になっていて、アイキャッチのように猫たちの一こまが入ります。
とにかく猫たちが可愛いです。私は犬派のほうなんですが、歌丸師匠の丸々した姿とかもふもふしたくなります。なぜか仏壇に上がり込んでいたりとかかわいいです。猫好きのかたにはたまらない作品じゃないでしょうか。

猫をレンタルする人たちの話では、老婦人の話が一番好きです。息子が大好きだったゼリーを、息子が自立した今でも作り続けてしまう。愛猫を最近亡くし、また飼いたいけど、自分が死んだ後のことを考えると、飼うことができない…だから、自分が死ぬときまで、猫をレンタルしたい。そんなせつない願いでした。このエピソードの一番最後、息子がゼリーを食べるシーンがとても好きなんです。何も言わないけど。

サヨコ役は市川実日子。さすがにぴったりハマっています。何となく浮世離れしているところとか。もっと不思議なのは隣のおばちゃん。小林克也が女装して演じています。気がついたらそこにいて、痛いところをついてくる。でもたぶんいい人だ…

エンドロールもたのしくて可愛いです。終わってもすぐに席を立たないことをお勧めします。
| Cinema | 22:13 | comments(0) | trackbacks(0)
人生はビギナーズ
 突然、父親が言いました。
「私はゲイだ」

齢75にしての告白。そりゃあびっくりします。
主人公のオリバーは驚き、戸惑います。自分が幼い頃、出勤する時に父は母にいつもキスをしていた。てっきり愛し合っているとばかり思っていたのに、父にとってはそうではなかったのか。そして自分は、一体どういう存在だったのか。

ちなみに、この作品、冒頭の時点で父親は亡くなっています。父親がすでに亡い現在と、父のいた日々の回想が入り交じりながら物語が進んでいきます。

オリヴァーは38歳独身。仕事はイラストレーターでデザイナー。性格は臆病。父のカミングアウトにややついていけず、困惑するばかり。
父ハルはカミングアウトしてから生き生きと人生を謳歌しはじめます。若い恋人を作り、パーティーにも参加し、おしゃれを楽しみます。
そんなハルを、病魔が襲います。でも癌に蝕まれながらも、人生を楽しむことを忘れない。そんなハルを看病しながら、いろいろ語り合うオリヴァー。

オリヴァーはユアン・マクレガーで、ハルはクリストファー・プラマーが演じます(今年のオスカーを受賞しましたね!)。臆病で繊細なユアンもいいのですが、クリストファー・プラマーがすごく魅力的です。75歳にして「自分らしく」生きることを選び、謳歌する姿は、本当に見ていてまぶしいです。戸惑う息子にも、若い恋人(ゴラン・ヴィシュニック。「ER」のコバッチュ先生!)にも、そしてゲイ・コミュニティの仲間にも愛情を注ぎ、癌すらいとわない。

とはいえ、世代的に、ゲイを公表することがずっとできなかった。女性と結婚し、子供も作った。ハルはどう考えながら生きていたのか。それは実はあまり語られません。オリヴァーの回想は、むしろ母とのやり取りが多いのです。

でもなんとなく。ハルは妻ジョージアも息子オリヴァーも、ちゃんと愛していたんだなと思うんですよね。

父を亡くし、意気消沈するオリヴァーは、パーティで魅力的な女性、アナ(メラニー・ロラン)と出会います。最初はうまくいっていたのに、一緒に暮らし始めると、とたんに不安に駆られてしまう。オリヴァーはなぜかうまく行かない方向に行ってしまうのです。
でも、父がそれまでの自分のカラを破ったように、オリヴァーもまた、変わろうとするのです。

それから。飼い犬のアーサー(ジャック・ラッセル・テリア)が可愛いです。オリヴァーと会話を交わす(アーサーのセリフは字幕)のですが、どの人間よりも含蓄のある言葉を言います。が、オリヴァーがいなくなると悲しそうに吠え続けるという可愛いところもあります。そんなアーサーをハルの恋人だったアンディに預けるエピソードがすごく好きです。アーサーはハルとオリヴァーだけになついているのではなく、彼らが心から愛するひとをちゃんと見ているんだなと。

いろんなかなしいことや、向き合いたくないことはあるけれど、おそれないで一歩を踏み出そうよ。ハルの姿には、そんなことを考えさせられました。





| Cinema | 22:59 | comments(0) | trackbacks(0)
永遠の僕たち
JUGEMテーマ:映画館で観た映画
すっかりブログをご無沙汰していました… 
さて、年明け早々、「永遠の僕たち」を見てきました。

 両親を事故でなくして以来、死にとりつかれているイーノック(ヘンリー・ホッパー)と、余命3か月のアナベル(ミア・ワシコウスカ)とのラブストーリーです。ちょっと浮世離れした、不思議で、でもピュアでせつない物語です。イーノックの唯一の友人が第二次世界大戦で戦死した特攻隊員ヒロシの幽霊(加瀬亮)。
このように、絶えず死の影がつきまといます。 でも、作品そのものは瑞々しくて、明るくて、優しい物語です。 

とにかく、イーノックとアナベルの二人がかわいいです。アナベルは自分の命が残り少ないことを受け入れています。でも儚げでありながらもタフで、むしろ生命力に溢れている、チャーミングな女の子です。イーノックは自分が生きていることを呪っているようなところがありました。そんな彼がアナベルと出会い、恋をする。そんな二人の様子は初々しくて、見ている方もいとおしく感じました。 

それに、衣装も音楽もすごく良かったです。アナベルの衣装は1920年代、30年代、60年代の衣装を組み合わせたとか。これがものすごくキュート。イーノックも古着っぽい衣装なんですが、これも魅力的でした。イーノックはいつも髪がどこかはねているんですが、それも含めて素敵だなあと思うのです。

 音楽も、私は冒頭の「トゥー・オブ・アス」からちょっとやられました。全体的に繊細なイメージのサウンドトラックのセンスは素晴らしいと思いました。

 個人的に一番印象深かったのは、ラスト付近、ヒロシが恋人に宛てた手紙の朗読が流れるシーンでした。その前にヒロシとイーノックがケンカをするのですが、それを踏まえてもせつない内容でした。生きているイーノックと、すでに死んでいるヒロシ。この対話を見て、私も思うところがいろいろとありました。 

死を描いていますが、ピュアで、あたたかくて、いとおしい物語です。もやもやっとしたこころに、すうっとふきこんできた、瑞々しい空気のような、そんな映画です。
| Cinema | 12:54 | comments(0) | trackbacks(0)
glee/グリー ザ・コンサート 3Dムービー
JUGEMテーマ:映画館で観た映画
この映画のためだけにン年ぶりに六本木ヒルズなんぞ行きました。
そして、映画館だけしか行きませんでした…(正直迷いそうだったので退散した)。

さて、「glee」最高です。大好きです。日本ツアーもぜひやって欲しい。そうなったら仕事をうっちゃってでも見に行きます。マジで。

で、映画は「glee」のキャストたちによるコンサートツアーのステージと、バックステージ、それに、「glee」に魅せられたファンたちの物語で構成されています。
ステージはもう最高。New Directionsだけでなく、Warblersまで。「Teenage Dream」はもちろん、「Raises Your Glass」もよかった〜「Misery」も聞きたかったけど…
あと、ホリー先生の登場もびっくりしました。いやはや。

それと、もともとブリトニーのダンス(歌も)好きなんだけど、良かったですわ。フレッドペリーのポロシャツにミニスカートという衣装が超可愛い。
あとサム&クインの「Lucky」がやっぱりキュート。サムがシーズン3にいないのは寂しいっす…

ええと、ファンたちの話が、実は個人にフォーカスされていて、その出演していた人たちがいろいろと事情を抱えているんですね(ゲイであったり、アスペルガー症候群であったり)。いろいろと悩んだりして、でもgleeを見て共感したり、自分もがんばらなきゃと思えた、というエピソードなんだけど。
gleeのみんなも、それぞれが問題を抱えている。まあ負け犬の集団呼ばわりされているクラブなんだけどね。でも傷ついても落ち込んでも、歌や仲間たちに助けられている。ひとりじゃないってところがなんかいい。隠し事も嘘もあるんだけど、でもやっぱり手を差し伸べるところがね。

でも本当、gleeって、すごいハッピーになるドラマなんですよね。ま、「Loser Like Me」をはじめて聞いたときには泣きましたが(マジで)。

映画の感想なのかドラマの感想なのかごっちゃになってきた…

この映画、2週間限定公開なのが残念。もう1回見たいけど、今週は行けそうにない。ほかのところでまたやってくれないかなあ。
あと、やっぱりライブの映画なので、歌いたいし踊りたくなる。でも映画館でよりも、どっかのホールとかで上映して欲しいなあと。

ああ、でもやっぱりホンモノのライブに行きたい。日本に来て欲しいよ〜
| Cinema | 23:31 | comments(0) | trackbacks(0)
夏目友人帳 Blu-ray Disc Box
ちまちまとアニマックスで録画していたんですが…
DVD-BOXが出たら絶対に買ってやる!と勝手に誓っていたんですが…

まさかBlu-rayのみとは

アマゾンでぽちっと予約してしまいました…

Blu-ray見れないのに。

どーすんだ私。

ちなみに昔、うちにDVDプレーヤーすらなかった頃、いずれはプレーヤー買うだろうと、『デカローグ』のDVD-BOX買ったときと完全に同じパターンです。

あーでも、夏目のアニメは映像がキレイなほうで見たいですよ。やっぱり。


| Cinema | 22:17 | comments(0) | trackbacks(0)
SOMEWHERE
 Somewhere=どこか。

自堕落な生活を送っていた映画スターが、娘とひとときを過ごすことによって、今まで失っていたものに気がつき、そして「どこかへ」行こうとする、という物語。
静かで、やさしいけれど切ない作品でした。

自堕落な映画スター、ジョニーにはスティーヴン・ドーフ。娘のクレオはエル・ファニング。ダコタ・ファニングの妹なんですが、個人的にはエルのほうが可愛いかなーと思います。

ジョニーはハリウッド伝説のホテル「シャトー・マーモント」に長期滞在し、乗り回す車はフェラーリ、頻繁にあるパーティ、女性はとっかえひっかえという、華やかで退廃的な生活を送っています。ただ、あんまり楽しそうではないのです。デリバリーのポール・ダンサーのセクシーな踊りにも反応は薄い。関係のあった女性からであろう罵倒のメールにも心は動かされない。

そんなとき、娘のエルがいきなりやってきます。元妻のレイラがしばらく家をあけるとかで、夏のキャンプに行くまでの間面倒を見て欲しいとのこと。一緒に遊び、仕事先のミラノにも同行させるジョニー。朝食を作ったり、ジョニーの隣でまどろんだりするクレオ。穏やかで、あたたかい日々。シャトー・マーモントの従業員、ロムロが歌う「Teddy Bear」のぬくもりのある旋律が似合う日々。

期限付きだとわかっていた日々が終わったとき、ジョニーはここではないどこかへ行こうとするのです。それは場所でもあり、心のあり方でもあるかも知れません。

ひとはやっぱりひとりでは生きていけない、と思いました。毎日いろんなひとが通り過ぎていくだけの人間関係ではなく、立ち止まって、向き合っていけるようなひとがいることが、大事なのではないかと。自分の欲しいものを与えてくれるというのではなく、一緒にちゃんと立っていられるような、そんな存在が。

ソフィア・コッポラなのでおしゃれ!とか言うのもありますが(実際に、エル・ファニングの洋服はシンプルだけど可愛い。サマードレスとか超可愛い)、ひととの関係を考えたくなります。しかし私は最近岐路に経つ人の作品に縁があるな…
| Cinema | 21:49 | comments(0) | trackbacks(0)
塔の上のラプンツェル
 JUGEMテーマ:映画館で観た映画

珍しく、ディズニー映画に行きました。まあ、友人一家を一緒なんですが(4歳の女の子がいるのです)。この手のディズニー映画はたぶん「アラジン」以来だと思います。「アラジン」は好きでしたねー。歌も良くて、サントラも買いましたもん。

さて、ラプンツェルですが、実は私、グリム童話で読んだことがないんですね。「髪の毛がやたらと長い女の子」くらいの知識しかありませんでした。
まあでも、友人曰く「全然話が違う」そうなので、あんまり関係ないかも知れません…

森の中の塔に住んでいるラプンツェルは、母のゴーテルから外に出ることを硬く禁じられています。彼女の髪は歌うと金色に光り、ゴーデルが若返るという不思議な髪。一度も切ったことが悪、長い長い髪は玄関のない塔の出入りにも使われます。

毎年1回、遠くに見える多くの灯りに憧れつつ、外に出ることができないラプンツェル。ゴーデルは外はとても危険なところだといつもいい、ラプンツェルが心配だから外に出さないのだと言います。それを信じるラプンツェル。

ある日、お尋ね者の大泥棒フリンが、追っ手から逃れたときに偶然に塔に行き着きます。そこで、ラプンツェルと出会います。
このフリンが持っていた、盗んだ王冠をラプンツェルが手に入れ、それを返すことと交換に、あの「灯り」のところまで案内することをフリンに約束させるのです。そしてはじまる、ラプンツェルのはじめての「冒険」。

展開自体は結構お約束だと思いますが、この手の話にそれは言いっこなしですね。ずっと塔に閉じ込められているのに、料理や裁縫や絵を描いたりとしっかり楽しんでいたり「幽閉されている女の子」のイメージとは全く違います。強くて勇敢で、可愛いです。

この作品のヒーロー、フリンはお調子者。でもラプンツェルと旅をしていくうちに、どんどんその優しさが見えてくる。クライマックスのフリンの行動は、カッコいいやら切ないやら。

母、ゴーデルはしたたかで強烈なひと。欲に目がくらみすぎて、自業自得なのはお約束。
あと、動物たちも個性的で楽しかったです。馬のマキシマスがものすごくオトコマエです。

3Dでは見なかったのでわからないのですが、さすがディズニー、映像はとっても綺麗です。数多くの灯りが空に上るシーンなんて、ファンタジックでロマンティック。塔の周りの風景も綺麗でした。

ただ、キャラクターの造形としては、ラプンツェルの目がもうちょっと小さい方が…ときどき妙にバランスが悪く見えるんですよね。あと、キャラクターの動きが遠目で見るとすごくリアルなのに、顔に違和感を感じました…フリンくらいが一番良かったかな。可愛い女の子って、目が大きいというのが定番なのかしら。

でも、ひさびさにお姫様の映画を見て、楽しかったです。最近じゃなかなかこの手の映画は見に行かなくなりましたが、たまにはいいですねー。



| Cinema | 23:17 | comments(0) | trackbacks(0)
ソウル・キッチン
JUGEMテーマ:映画館で観た映画
ゴキゲンな音楽と、美味しい?食事の店、ソウル・キッチン。このレストランのオーナーシェフであるジノスが、恋人や税務署やあくどい不動産屋やどうしようもない身内に振り回されて七転八倒する作品です。楽しめて、ちょっとほろりとして、音楽にノリたくなる映画なのです。

舞台はハンブルク。ジノスのレストラン「ソウル・キッチン」は、冷凍食品が大活躍しているジャンクなお店。常連はいるけれど、経営はあまり芳しくなさそう。
恋人のナディーンは才色兼備のお嬢様。ギリシア系のジノスとは身長も家柄も今ひとつアンバランスな気がするのだけど、二人はラブラブです。

そんなある日、ナディーンは上海へ特派員として行くことが決定。ジノスには一緒に来て欲しいみたいだけど、ジノスはソウル・キッチンがあるので決断ができない。
悩んでいるうちに、窃盗罪で刑務所にいた兄のイリアスが仮出所してくる。心を入れ替えたわけではないイリアスにジノスは頭が痛いが、そのイリアスは、ソウル・キッチンのウェイトレス、ルチアに一目惚れ。
税務署はやってきて滞納分を取り立てていくし、衛生局はくるし、ジノスは食洗機を動かそうとして腰を痛めるし、どうもこうも踏んだり蹴ったり。

上海に行きたいジノスは、高級レストランをクビになったシェフ、シェインを雇います。ついでに店を任せようと思ったのですが、シェインにはそのつもりはありません。ただ、超頑固者の彼は、自分のこだわりを貫き、メニューを一新。

シェインの料理は最初は不評でしたが(ジャンクフードになれた常連にはあわなかった)、ふとしたきっかけからその美味しさが知られるようになり、店も大繁盛。ジノスはイリアスに店を譲って、ナディーンのいる上海に旅立とうとします。しかし、そう上手くは行かなかったのです…

個性的なキャラクターがとっても笑わせます。みんないろいろ極端で、わかりやすい設定がされています。おかたい人間も思いっきり崩されます。ヤな奴だなあと思った人間もあっさりコケにされるのでニヤリとしたり。

ひとしきり笑いながら、いろんな人々が行き交う都市で、人々の絆や料理や音楽が、いろいろな文化がごちゃ混ぜになっているのがいいなあと思いました。それぞれのルーツがあって、それを取り込んでいるところとか。
音楽は本当に良いですよ!私は詳しくないんですが、ジノスが音楽好きであったり、ウェイターのルッツがバンドを組んでいることもあって、いろんな曲が流れます。それもまた楽しいです。

ラストはハッピーで心温まります。そのきっかけとなる出来事のオチが「そんなんあり?」と思うのですが。ウド・キアーがそれに絡んでいるのがまたすごいなあと思いました。


| Cinema | 22:25 | comments(0) | trackbacks(0)
ヤコブへの手紙
75分と短めの作品です。メインの登場人物は三人だし、舞台はフィンランドの片田舎。静かな映画です。

主人公のレイラは、終身刑だったのが恩赦があり出所した女性。しかし、12年も刑務所に入っていた彼女に行くあてもなく、刑務所長はヤコブという牧師のヘルパーはどうかとすすめ、気がのらないまでも、レイラは寂れた片田舎の牧師館にやってきます。

待っていたヤコブは、盲目で年老いた牧師です。無愛想なレイラを温かく迎える、穏やかで優しい方です。そんなヤコブ牧師のところには、毎日手紙が届きます。それは、悩める人々からの相談の手紙です。レイラは、人々からの手紙を読み上げ、ヤコブ牧師からの返事を書くのが仕事なのです。

ところが、レイラはその仕事に対しても、ヤコブ牧師に対してもかたくなな態度をとり、手紙を届けにくる郵便配達人とも険悪になってしまいます。

しかしそのうち、手紙が届かなくなります。さまざまな人々からの手紙が生き甲斐になっていたヤコブ牧師は気落ちし、やがて自分が必要とされていないのではと思い悩むようになります。そんなヤコブ牧師にレイラは酷い言葉を投げつけ、牧師館を出て行こうとしますが、どこにも行くところがないことに気がつき、絶望します。

深い孤独と、それに対する絶望。レイラも、ヤコブ牧師も、そんな状況に疲れ果てるのですが、ふとしたきっかけで、救われます。レイラはヤコブ牧師の一言で救われるのですが、多分ヤコブ牧師も、レイラに救われたんだと思います。

それから、レイラの過去と、それに対する真実が明かされて、傷ついていた彼女の心に光が射していきます。その矢先の、あっけない結末。

希望が見えるラストシーンなんですが、とてもとても切なくて、胸が痛くて涙が出ました。

地味な作品だと思うのですが、人を想うことのいとおしさが心にしみます。意固地になって、誰かを想っていることを、忘れてはいないだろうか?
| Cinema | 23:42 | comments(0) | trackbacks(0)
人生万歳!
恵比寿ガーデンシネマで見てきました。休館になるのはほんと寂しくて。今までに上映した作品のチラシが貼ってあったんですが、結構いろいろここで見たんだよなーとしみじみ思っていました。

さて、ウディ・アレンの新作は、おかしくてハッピーエンドでした。人生で起こることの90%は運に左右される、それは才能とは関係がない…というのは、個人的にも身の回りで起こったことでもあって、ちょっとドキッとしましたね。

主人公のボリスは、NYに住む落ちぶれた天才物理学者。頭はいいんだけど、不機嫌で悲観的。いつもいろんなことに対して文句ばかり言っているような中年男です。
しかもボリスだけはスクリーンの前にいるであろう観客に語りかけています。とにかく良くしゃべるのです。

そんなところに転がり込んできた家出娘のメロディ。可愛いし、素直なんだけど、ボリスから見るとおばかさん(というか尺取り虫並みの脳みそらしい)。
でも、ボリスの頭の良さに素直に感動して、影響を受け、しかも時々不安定になるボリスの面倒も見て、ボリスと結婚したいと言います。ぐちぐち文句を言うボリスも、なんだかんだいってそのプロポーズを受け、年齢と知能指数の格差婚がここに成立するわけです。

それなりにしあわせに暮らしていたふたりですが、メロディの母親、マリエッタがいきなり転がり込んできます。夫の浮気に耐えかねて家を出てきたのですが、娘が結婚していたことにも、その相手が冴えない中年男だったということにもショックを受けて卒倒します。

しかし南部のコンサバな主婦だったマリエッタも、NYでの出会いによって変わっていきます。気がつかなかった才能に目覚め、新しい愛も手に入れ。でも娘バカだけは変わらず、イケメンの若者ランディをけしかけていきます。

ランディの熱烈なアプローチに困惑するメロディのところに、今度は父親のジョンまでがやってきます。妻とやり直すためにやってきたのですが、娘と妻の現実を思い知るのです。

シニカルな理屈を並べ立てるボリスのおしゃべりを聞いていると、気がつかないのですが、実は登場しているみんな、偶然の出会いでいろいろ変わっているんですね。ボリスも含め。眠っていた自分の才能や、正直な自分の気持ちや、閉塞した世界から飛び出したことで出会ったり、気がついたりする。そしてそれは「なんでもあり」だと思えるようになったから変われたのかなと思ったり。

すごく笑えて、ハッピーになるコメディなんですが、本当にラストのボリスの言葉には、なんだかいろいろ痛感させられました…。
| Cinema | 23:27 | comments(0) | trackbacks(0)